百人一首の意味と覚え方TOP > 由良のとを渡る舟人かぢをたえ

由良のとを渡る舟人かぢをたえ 行くへも知らぬ恋のみちかな

由良のとを 渡る舟人 かぢをたえ
行くへも知らぬ 恋のみちかな

曾禰好忠(そねのよしただ)

ゆらのとを わたるふなびと かぢをたえ
ゆくへもしらぬ こいのみちかな

歌の意味
潮の流れの速い、由良の海峡を漕ぎ渡っていく船頭が、
舟の櫓櫂をなくして、どこへ行くかわからずに、波間に漂うように
この先どうなるかわからない、不安な私の恋の行く末よ・・・
解説
曾禰好忠は、とても身分の低い役人で、しかも変人だったため、
生きている間は、まったく評価されませんでした。
由良=京都の由良川の河口あたりを指す。
かぢ=船をこぐ道具、「櫓(ろ)」や「櫂(かい)」のこと。船のかじではない。

覚え方

  • (この世に失望)ゆらゆらと戸をあけて ゆくへもしらず死場探し
ゆらのとを ゆくへもしらぬ